食品販売(卸売)業業のケース

業種 卸売(キムチ)
従業員数 1名
債権者数 7社(者)
負債総額 約2600万円
経営者個人の破産 有り(同時申立)

■事案の内容

・申立人代表者は,光ファイバーの技術者として会社に勤務していましたが、手取の収入で月40万円を超えており,一切借り入れ等はありませんでした。
・代表者は,会社勤務時から,そのまま在籍しても先が見えていると考え,40歳になったら独立するつもりでしたが、実際に40歳になり,食品に興味があったので,ビジネスとして,食品という業界で何ができるかと考え始めました。
・平成15年,キムチを製造し卸売をしていた個人事業主が,自分の事業を譲渡して辞めようとしているとの情報を得たため、自分の商売として勝負できると思い,事業譲渡の対価として100万円を未払いの債務を支払って,事業を譲り受けました。
・そして,商売のやり方,製品の製造ノウハウを教わり、下請けとの関係,従業員1名を引き継ぎ,法人の事業を開始しました。
・徐々に卸売りのルートができ,小さい食料品店などで即売会などを開催してもらい,その店で商品として取り扱いもしてもらえるようになり、事業は順調なように見えました。
・しかし、テレビ等でも話題になった,キムチへの虫の混入騒動が発生し、新規の取引がなされなくなってしまいました。
・そこで、会社による借り入れのみであったが,現金が足りなくなり代表者個人で借り入れをし,事業資金に回し始め、また,業者からの借入だけではなく,代表者の知人など,個人の債権者からも借り入れを行い始めました。
・平成20年には会社の営業は実質的に終了せざるを得ない状態になりました。
・その後は,代表者がアルバイトをしながらやり過ごしつつ,もう一度起業できないか考えていたため,なかなか破産の申立までには至らなかったが,代表者がその後も十分な収入を得ることはできず、弁護士に相談して破産の申立を行うことになりました。
・申立の後は、破産管財人による調査が行われましたが、法人には換価できる財産は無く、配当無く終了、代表者個人については、以前から保有していた株が売却され、債権者に対して一部配当がなされて、無事免責もなされ、終了しました。
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